和室を彩る日本の美 ― 掛軸
和室を彩る掛軸。
掛軸は飛鳥時代、仏教とともに中国から日本へ伝わったといわれています。当時は礼拝の対象となる仏画が中心でしたが、平安時代になると表装が施されるようになり、さらに鎌倉時代には水墨画や山水画が描かれるなど、芸術鑑賞の対象としても広まっていきました。室町時代には掛軸を飾る床の間が誕生し、風景や人物、詩文などを表した装飾品としての役割が強まります。

また、季節や訪れる人にあわせて掛軸を掛け替える習慣は、茶道における「もてなしの心」を映すものでもあります。町家の和室でほっと一息つきながら、掛軸に込められた趣を眺め、心安らぐひとときをお過ごしください。


投稿日:
2025年9月3日
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